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「アース(接地)とは?」

アース(接地)は電気設備と大地の間に、確実な電気的接続を実現しようとする技術で、接地のことを英語ではearth(アース)米語ではground(グランド)と言います。接地される設備には電力設備、通信設備、コンピュータ、避雷設備、電気防食設備などさまざまな設備が有ります。接地を行う目的も、安全のためもあれば、通信を明瞭にするためもあり、大地を回路の一部として利用するための接地もあります。

「接地の歴史」

アース(接地)は電気設備と大地の間に、確実な電気的接続を実現しようとする技術で、接地のことを英語ではearth(アース)米語ではground(グランド)と言います。接地される設備には電力設備、通信設備、コンピュータ、避雷設備、電気防食設備などさまざまな設備が有ります。接地を行う目的も、安全のためもあれば、通信を明瞭にするためもあり、大地を回路の一部として利用するための接地もあります。

避雷針
フランクリンは1753年に有名な凧揚げの実験を行い、その翌年には避雷針を着想しました。この避雷針は雷災を防ぐのに効果のあることが世人に認められ、世界中に広まりました。
有線電信での利用
有線電信はモールスによって1835年に実用化されました。有線電信では本来往復2本の電線を張る必要がありますが、実際には行きだけの1本しか張らず、帰りは大地を利用します。(大地帰路)大地には電流を通す性質があるので、大地帰路が可能となり、機能的接地と呼ばれることもあります。
電話での利用
1876年にベルが電話を完成し、電話用の架空線網が広範な大地を覆うこととなりました。これらの線路は雷の直接間接の攻撃にされされます。線路へ直接落雷しなくても近くに落雷した場合には雷サージが発生し、宅内の電話機まで到達することもあります。雷のエネルギーを大地に逃がすため、各電話に避雷器が必要となり避雷器の一端を接地しなければなりません。
交流配電での利用
日本の交流配電は1889年に大阪で始まりました。当初は変圧器を接地していなかったので、変圧器の1次-2次間の絶縁が破れると高低圧混触事故となり、事故による感電・火災が多発しました。事故対策のため変圧器の2次側電路を接地するようになりました。
現代の接地
コンピュータや高感度計測装置では情報を電圧の形で授受する場合が多く、ディジタル・アナログを問わず安定した電位の基準点が不可欠です。この基準点を供給するのが、静的な機能的接地です。また、各種電子装置の電源導入部にラインフィルタ(電源線からのノイズ防止装置)が使われており、ノイズを大地に逃がすため接地が必要となります。その他、工場での静電気用の接地、機能的接地であるアンテナの接地、シールドルームや電子レンジの電磁波エネルギー放出用の接地などさまざまなものに使われています。